@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00017829, author = {金澤, 忠信}, journal = {人文研紀要}, month = {Sep}, note = {application/pdf, ソシュールは1903年から1910年にかけて伝説・神話研究を行っていた。1904年には書物の出版を予定していたが未完に終わる。草稿では『ニーベルンゲンの歌』をはじめとするゲルマン伝説が5-6 世紀ブルグント王国での歴史的出来事にもとづいていることが示されている。叙事詩と年代記の様々な細部を照合してまず目につくのは,伝説にはフランク族が不在であり,フン族に置き換えられている点である。ソシュールはその理由として王権への配慮と呼称の問題をあげているが,前者は推論的考察,後者は社会学的考察と言える。ソシュールの伝説・神話研究の方法論は,ごく些細な手がかりによって深い現実を捉えようとする点ではギンズブルグの推論的範例に近いが,医学的症候学にもとづいておらず,徴候的読解とは言えない。ソシュールの関心はあくまで伝説の起源としての歴史的事実にあり,必ずしも隠されざるをえなかった重大事にあるのではない。}, pages = {263--289}, title = {ソシュールの伝説・神話研究と推論的範例}, volume = {102}, year = {2022}, yomi = {カナザワ, タダノブ} }