@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00017844, author = {黒岩, 裕市}, journal = {人文研紀要}, month = {Sep}, note = {application/pdf, 村田沙耶香の作品には性をめぐる既成概念を崩していこうとするさまざまな試みが見出せる。本稿では『星が吸う水』(二〇〇九年)を取り上げ、鶴子という登場人物による、既成概念に絡め取られない「性の形」を作りだそうとする探求を考察する。鶴子の探求は自身の肉体の感覚に基づき、二元論的な性差の解体へと向かうものだが、それは梓という登場人物に見られる、性差を強調するポストフェミニズム的な価値観への問いなおしでもある。ただし、鶴子にもポストフェミニズムを支えるネオリベラリズムと相性が良いところがあるため、本稿では鶴子の探求が簡単には実現しない点にも目を向ける。一方で、性行為を通して「性の形」を作りだすという鶴子の探求も、性行為を行なうことを当然視する点では既成概念に基づいたものであるということを、恋愛や性行為から距離を置く志保という登場人物と鶴子のやり取り、二人それぞれの語りにくさをたどりながら検討する。}, pages = {171--195}, title = {「性の形」を作りだす―村田沙耶香『星が吸う水』―}, volume = {103}, year = {2022}, yomi = {クロイワ, ユウイチ} }