@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:02000418, author = {泉,慎一 and イズミ,シンイチ and IZUMI,Shinichi}, issue = {55}, journal = {経済研究所年報}, month = {Oct}, note = {application/pdf, ケインズは『雇用・利子および貨幣の一般理論』(以下,『一般理論』)序文において,その著書の対象者は一般大衆ではなくて自らの仲間であるエコノミストたちであると述べている。本論文は『一般理論』がなぜエコノミストへ向けたものであるのか。また,なぜ彼はエコノミストを説得しようとするのか,という疑問に対してケインズの思考方法を辿りながら検討を加えるものである。また彼は,「正統派経済学」がその前提に「一般性」と「明確性」を欠いていると指摘する。なぜ,彼は経済学に一般性と明確性を与えたいとのモチベーションを持ったのかについても,本論文では検討を行う。また,討論を歓迎,説得を重視,過去のアイデアからの離脱などの「ケインズ的思考」はどこからきたのか。まず,『一般理論』の編集者序文と著者序文を参照して彼のアイデアを確認しつつ,次に世論の形成と討論と説得という彼の方法を探り,『蓋然性論』から始まる「ケインズ的思考」の現代的妥当性を探りたい。  本論文の仮説としては,エコノミストや政治哲学者のアイデアは政策担当者や世論に対して大きな影響力を持つとケインズが考えていたため討論により彼らを説得したいと彼が考えた事,また,ケインズはそれまでの理論と現実との乖離を認めたことにより,理論に対して一般性と明確性を与えたいと考えた事,討論や説得により条件に応じて結論を変化させる「蓋然性判断」を彼が生涯持ち続けたことを提起したい。}, pages = {323--350}, title = {ケインズ的思考の現代的意義}, year = {2023} }