@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:02000603, author = {川久保,文紀 and カワクボ,フミノリ and KAWAKUBO,Fuminori}, issue = {9}, journal = {法学新報}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 2020年に誕生した米国のバイデン政権は,トランプ前政権の移民に対する強硬な姿勢から一転して,移民に対して寛容なアプローチをとるというメッセージをだしたことによって,以前にも増してメキシコとの国境沿いに大量の移民が押し寄せるようになった。それに苦慮したバイデン政権は,国外強制送還を行うと同時に,移民勾留システムの合理化に努めている。米国史をみれば,移民勾留の歴史は現代に始まったことではないが,民間刑務所の拡充や移民勾留施設の民営化によって,新しい展開をみせている。  本稿ではまず,ホームランド・セキュリティにおける移民・税関捜査局(ICE)の役割とその拡大について,内部法執行という観点から考察し,「人口の管理」にもとづく社会統制プロジェクトとしての国境政治を検証する。そして,「他者化」された移民の存在は,移民法と刑事司法システムの相互互換的な関係から安全保障上の問題として理解され,移民の犯罪化が生じやすい歴史的背景について言及する。その上で,国境管理の強化は,人種差別や企業の利潤追求に根差す「産獄複合体(Prison-Industrial Complex)」や「移民産業複合体(Immigration-Industrial Complex)」の形成と結びついている現実について論じる。最後に,市民的監視や民主的説明責任を免れた新自由主義的な国境政治の昂進化が,移民の人権や米国社会全体に与える影響について触れる。}, pages = {133--152}, title = {移民勾留の国境政治}, volume = {128}, year = {2022} }