@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:02000632, author = {高崎,理子 and タカサキ,マサコ and TAKASAKI,Masako}, issue = {10}, journal = {法学新報}, month = {Mar}, note = {もし,特定の文化財が何らかの軍事的な利益をもたらす場合,その破壊は国際法上,軍事的必要性によって正当化されるのか。それともユス・コーゲンスにより文化財破壊における軍事的必要性は排除されるのか。ICTY判例プルリッチ他事件では,モスタル橋の破壊について被告人側が軍事的必要性による正当化を図った。審理の結果,第一審で有罪判定がなされたが,上訴審では一転して無罪判定が下された。なぜ,上訴審裁判部は第一審判決を覆したのか。本稿では,まず第1 章で,軍事的必要性の意義と文化財保護規定で言及されている軍事的必要性概念について概観する。次に第 2 章で,プルリッチ他事件におけるモスタル橋破壊をめぐる第一審判決および上訴審判決の議論について少数意見も含めて考察する。上訴審判決はモスタル橋を合法的な軍事目標と認め,破壊行為は軍事的必要性によって正当化されるとしたが,この判断は妥当であったと考える。なぜなら,「橋」は本来,軍事的性質のものではないが,軍事作戦地帯で利用された場合にはその機能上,軍事目標に転化するからである。すなわち,国際法上,軍事的必要性によって文化財破壊が正当化される場合はあり得ると言える。}, pages = {377--394}, title = {文化財破壊の軍事的必要性による正当化 : 旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所判例プルリッチ他事件におけるモスタル橋の破壊をめぐる議論}, volume = {128}, year = {2022} }