@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00006820, author = {広岡, 守穂}, issue = {3・4}, journal = {法学新報}, month = {Aug}, note = {application/pdf, 戦後民主主義は東西冷戦によって深刻なイデオロギー対立をともなっていた。にもかかわらず第二次大戦後、民主主義は急速に定着していった。その理由は、戦後民主主義が政治的なものではなく、社会的な民主主義としての性格を色濃くおびていたからである。  イデオロギー対立の深刻さとはちがって、社会的な民主主義は多くの人びとによって支持されていた。そのかなめは男女の自由な恋愛と結婚であった。新聞に連載された小説はそのことを示す好個の事例である。  新聞小説は一九五〇年代前半に全盛期をむかえるが、敗戦後からくり返し執筆者として起用された小説家に、石坂洋次郎と獅子文六がいる。ふたりは男女の自由な恋愛をえがき、多くの読者の支持をえた。『青い山脈』はその代表例であるが、石坂の『山のかなたに』『丘は花ざかり』、獅子の『やっさもっさ』『自由学校』には、戦後民主主義に対する支持がにじみでている。  恋愛結婚は、自発的な団体からなる多元社会を家族の次元でつくりだす。権威主義的な家父長制は戦後民主主義によって、その基礎を掘りくずされたのである。}, pages = {31--82}, title = {石坂洋次郎と獅子文六―新聞小説・戦後民主主義・ジェンダー―}, volume = {121}, year = {2014}, yomi = {ヒロオカ, モリホ} }