@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00008235, author = {亀井, 伸治}, journal = {人文研紀要}, month = {Sep}, note = {application/pdf, 十八世紀末のドイツ語圏では,盗賊を主人公にした〈盗賊小説〉が数多く出版され人気を博していた。イグナーツ・フェルディナント・アルノルト(1774-1812)の『モール伯爵家』(1802)と『黒いヨーナス』(1805)も,この流行に乗って書かれた。前者は,シラーの戯曲『群盗』を脚色して通俗小説化した作品であり,後者は,当時実在した盗賊の告白という形式による「犯罪実録もの」である。語りのタイプこそ違え,この二作はどちらも,他作品と比べると,極端な思想を主張したり,あまりにも異常な犯罪を行う盗賊が登場する点において,同ジャンルの中でも際立って特徴的である。特に『黒いヨーナス』の残酷描写は常軌を逸している。ここには,読者の卑俗な嗜好の過激化がジャンル小説の文学的な質の低落を招くという問題が,すでにマスメディア時代の初期から露骨に現れている様を見ることができる。}, pages = {279--312}, title = {過激な盗賊たち―イグナーツ・フェルディナント・アルノルトの盗賊小説―}, volume = {83}, year = {2016}, yomi = {カメイ, ノブハル} }