@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00008251, author = {畑江, 里美}, journal = {人文研紀要}, month = {Sep}, note = {application/pdf, ヘンリー・ジェイムズ作「密林の獣」(1903)には,主人公ジョン・マーチャーの他にもう一人の主要人物メイ・バートラムが登場する。三人称の語りの形式をとりつつも,ほぼ全面的にマーチャーの視点が焦点化されている作中で,語り手の視点とマーチャーのそれとを区別することは必ずしも容易ではなく,メイについての叙述は多くの場合マーチャーの意識というフィルターを通したものとなっている。しかしその一方,メイのまなざしについて繰り返し言及されることにより,メイは見る人,知っている人として位置付けられている。本稿は,作品の表面を覆う語りの中からマーチャーへの焦点化からこぼれ出る要素を掬い上げ,物語を動かす動因としてのメイの役割に着目する。その際,まず第1節のウェザーエンド邸の場面を詳細に検討することにより,物語世界内物語の形成を確認し,さらに,その物語の形成とその後の展開が,「獣」のイメージの出現とどう関わっているのかについても考察する。}, pages = {37--59}, title = {メイはマーチャーに何を望んだか―「密林の獣」に隠された物語―}, volume = {85}, year = {2016}, yomi = {ハタエ, サトミ} }