@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00008284, author = {西村, 暢史}, issue = {3}, journal = {比較法雑誌}, month = {Dec}, note = {application/pdf, 豪州競争法システムの特徴は,一般的競争法規制のみならず,特定のインフラストラクチャー等設備へのアクセスを認めるアクセス規制,そして,情報通信分野固有の競争法規制とアクセス規制を含んでいる点が特徴的である。情報通信分野固有のアクセス規制は,アクセスに関係する当事者間での交渉を前提としてアクセス条件が決定されるとするが,交渉過程及び交渉決裂の際には,当局であるACCCによるアクセスに関する詳細かつ厳しい規制制度を構築している。さらに,豪州情報通信分野の特徴は,既存事業者のTelstraの設備部門を政府関与の下で構造的に分離した点にある。同時に,ネットワーク卸売によるアクセス提供のみを業務として限定して設立された新会社のNBN社は,ACCCによるアクセス条件の審査や差別的取扱い禁止等の規制の下でアクセス提供を行うこととなっている。そして, ACCCは,関連する諸法規の解釈運用に関して,「最終利用者の長期的利益」と伴に,インフラストラクチャー等設備に対する投資意欲の促進に係る配慮も常に意識している。その中でも,常に論点として顕著な差別的取扱い禁止を内容とする規制は,NBN社に対する規制の中でも競争の観点から重要な位置付けがなされている。同時に,いかなる場合に差別的取扱いに該当しないのかという正当な差別的取扱いの範囲に関係する規制の見直しも進行中である。これらのことは,将来的にネットワークインフラにおいて大きな地位を有すると予想されるNBN社の存在と,小売段階での情報通信サービスに係る市場における競争を重要視する表れでもある。現在,豪州競争法システム全体,そして,本稿の検討対象の情報通信分野固有の規制の見直し作業が進展する中,規制に係る関係当事者が有する規制に対するインセンティブが多様であるため,関係当事者が規制プロセスのどの場面でどの程度関与するのかという制度設計に注目する必要がある。}, pages = {1--40}, title = {豪州競争法システム内の情報通信分野固有の規制}, volume = {48}, year = {2014}, yomi = {ニシムラ, ノブフミ} }