@article{oai:chuo-u.repo.nii.ac.jp:00008743, author = {黒岩, 裕市}, journal = {人文研紀要}, month = {Sep}, note = {application/pdf, 現代の小説にゲイ男性が登場する際、女性にとっての良き相談相手になるというパターンがしばしば見られる。だが、そうした関係性はつねに安定したものではない。その一つの例として、本稿は桐野夏生の『天使に見捨てられた夜』(一九九四年)における村野ミロと「同性愛者の隣人」である友部秋彦との関係性を分析するものである。まずは九〇年代初頭の「ゲイ・ブーム」の時期のゲイ表象との共通点とズレの双方が読み取れることを指摘し、洗練され、スタイリッシュな人物として表象される友部から脱性化という問題を考察する。探偵業で不安に苛まれたミロを癒す友部は、その点ではステレオタイプ的な役割を果たすことになる。その一方で、ミロと友部の関係性は、同性愛表象に伴う「ジェンダー移行性」と「ジェンダー分離主義」の矛盾(セジウィック)を通して、近さと遠さの間でたえず揺れ動いており、本稿ではそこにステレオタイプからはみ出ていく動きを見出す。}, pages = {1--27}, title = {「同性愛者の隣人」との関係性 ―桐野夏生『天使に見捨てられた夜』―}, volume = {88}, year = {2017}, yomi = {クロイワ, ユウイチ} }